あと1年に迫っている2024年物流課題は荷主企業にも責任があります。ドライバーの拘束時間、付帯作業費などを放置できません。災害リスク、SCMを踏まえた在庫拠点の再配置、在庫の最適化などこの数年は物流が経営の重要な取り組み課題になります。物流とは業務部門の話ではなく、自社の商品をお客様にお届けする基本的なことになります。
ある製造業の物流課題の支援をしていますが、昔と違い荷主だけが物流会社を選ぶ時代ではなく、双方が合意できる内容で取引が続きます。ある運送会社は、「今は、荷主を選ぶのは運送会社です」と言い、契約内容や価格などについて強硬な交渉を続けていました。少し主張が自己中心的であり、パートナー関係の構築は難しいと判断して、この運送会社との交渉はなくなりました。いつの世も、「ほどほど」「三方よし」のようなお互いの利益を認めることが大事だという話が結論です。
某大手企業で、新規事業、M&Aなどにより多種多様な製品扱いが増加し、業務がバラバラで対応している。SCMやロジスティクスのしくみと人材育成が追い付いていないことで現場が混乱してきた。
組織づくり、人材育成、物流のしくみ改革、在庫・出荷拠点の最適化などの支援を
しています。
ある企業の事業承継 社長が80歳、子供が継がないので孫に後継者として指名しましたが20代後半。昔ながらのやり方で、業務さえ覚えたら何とかなるという考えの社長と孫はいろいろ新しいことを試したいという考え方で、承継の仕方についても齟齬があります。もちろん、若い人より経験がある現経営者が見守る必要がありますが、いろいろな取り組みをして小さな失敗も成功もよい経験にさせることも重要です。親 と いう字は木の上に立って見守る という意味もあるそうですが、経営者も事業承継者に対して同じような、本人のやり方に任せて、見守るというスタンスも重要です。
大企業は、様々な理由でグループに子会社があります。部品生産、組み立て生産、販売、人事や総務機能、物流、情報システム、修理会社、などありますが、今後はグループ会社の見直しも大手企業経営者の課題の一つになると予測されます。特に部品生産、物流、情報システム系は、親会社以外の外販ができるかどうかがポイントです。外販比率が少ない会社は
QCD(品質、コスト、納期)などや提案力、改善力が弱く、いつしか親会社までもが競争力が弱くなる要因になるような企業が目立つように感じています。企業グループが強くなるためにはグループ企業も含めて外の荒波に揉まれることが重要ですね。
某 大手サービス業の新規事業企画の支援。担当者も若手チーム。内容は今は記述できませんが、IoTとかAIとか言葉だけでなく、今までの業界の業務のやり方の変革は、ICTの進化とそれの活用なのだと実感しています。経営者は年齢で一律に線引きするのではなく、常に新しい情報、技術などを取り込むことができることが重要ですね。
◆事業承継 (事業承継は、法律面と税務面だけでなく、事業計画と人材育成がポイントにもなります。)
息子さんがいずれ父から経営引継ぎをすべく、父の会社に入社して必要な資格も取得され、経営についていろいろ前向きに取り組まれています。しかし、親子で会社の将来に対する考え方に相違があり、親子でのコミュニケーションも不十分な状況になっています。従業員はどうしても社長の父についていく考え方が多い。そこで、息子さんに自分の考えを経営力向上計画に記述して、公的な認定も取れたという自信をつけることと、意見を言うだけでなく自分の考えをしっかりまとめて記述してみませんかという助言をして、次の展開に進もうとする段階です。
◆小規模製造業
年商は以前は5000万円あったが近年は大きく減少。借入金が年商の2倍近くになっている企業の支援でした。売上減少の要因は取引先からの受注減とコストダウン要求に答えていた結果。合わせて近年設備投資により、複合機械を購入する企業が加工を一手に引き受けることも要因で、設備が旧式の為、そのように受注ができていませんでした。
経営改善案として、取引先別の売上と限界利益(材料比率)を社長と作成しました。そうすると、売上が一番の会社の利益率が大きく低下していることが判明し、従来そのような管理をされていなかったので、今後の重点取引先の選定と利益の基準などについて助言し、経営改善策を作成しました。
◆大企業の製造系グループ会社 出荷時の積込みにの待機時間が長時間になっていること、構内作業者の残業時間が長くなっているということの改善に取組中。ダイヤグラムの考え方の浸透、出荷荷量の予測により配車、作業員の事前労働時間の計画、作業改善、それらの進捗管理の仕組み導入に向けて準備中です。
◆大企業
関東に大型倉庫を持つ企業が、関西に大型出荷拠点倉庫を新設する際の支援(約1年)。
約3000坪の新設倉庫の出荷に向けて、3PL企業選定(品質、コスト他)、運送会社取引に際しての基準の策定(集荷時間、リードタイム)、作業標準策定、ストアレイアウト作成時の助言などを行いました。スタート時の混乱もほとんどなくスムーズに出荷が始められました。
企業向けのセミナー
◆大企業
物流子会社がある企業ですが、親会社に物流企画と管理を行う部門新設の提案をスタートにして、部門ミッション作成、人材育成、全国での倉庫拠点配置などロジスティクス戦略策支援など幅広い範囲の助言をさせていただきました。(約1年半)
◆中小企業
倉庫作業と配送を行う物流企業の支援(約1年)
経営分析、取引先分析、強みの分析を行い、一緒に強みの整理を行い、販路開拓用の提案書を作成する支援。それ以降、販路開拓候補の企業をご紹介し、その相手企業によって倉庫要望に応えるため倉庫探しの支援、物流企業同士のマッチングなど幅広く助言をさせていただきました。
◆大企業グループのシステム会社
SCMに特化したシステム会社の支援。 どうしても自社基準での提案になってしまうので、提案先、荷主側のニーズの把握、ニーズに対応する提案について助言させていただきました。また、製造業の生産管理の仕組みについても、若手メンバーに理解を深める講習もさせていただきました。